時間の消耗
通勤時間を自分の時間にする 私の運用
通勤片道40分を「ぼんやり座る時間」から「本を読む時間」に変えるのに、5年かかりました。集中の波と現実的な制約を踏まえた、私の通勤時間の使い方をまとめます。
会社員になってから 10 年以上、私は片道 40 分前後の通勤を続けてきました。最初の数年は満員電車にぼんやり耐えるだけの時間でしたが、ある時から「本を読む時間」に切り替えて、いまは年に 30〜40 冊くらいを通勤時間で読んでいます。
通勤時間を自分の時間として使えるかどうかは、私のような IT 系会社員の生活の質をかなり左右する変数でした。この記事は、通勤時間を「読書時間」に変えるための運用を、続いた範囲で書きます。
通勤時間の現実的な制約
通勤時間を活用しよう、というアドバイスは多いですが、実際には次の制約があります。
- 混雑度: 満員電車で本を開けるか、開けないか
- 座れるかどうか: 立っていると集中度が落ちる
- 車内アナウンスや乗り換え: 集中が途切れる
- 眠気: 朝の往路と夜の復路で集中の波が違う
朝の往路に座れて 30 分以上連続で本を読める日が、私の場合は平日のうち 2〜3 日。残りは混雑や立位で集中できません。だから「毎日本を読む」と決めずに、「読める日に読む」と決めるのが、続けるコツでした。
朝と夜で、別のものを使う
通勤の往路と復路では、集中の状態が違います。私は次のように使い分けています。
| 時間帯 | 状態 | 使う媒体 |
|---|---|---|
| 朝の往路(行き) | 比較的集中できる | 紙の本 or Kindle(小説・実用書) |
| 夜の復路(帰り) | 疲れて集中できない | オーディオブック・ポッドキャスト |
朝は活字を読むのに向いていて、夜はぼんやり聞ける音声の方が向いている。これは何度か試した末の結論です。夜に小説を読もうとして、3ページで眠くなって本を閉じる経験を 10 回くらいしてから、夜は音声に切り替えました。
紙の本と電子書籍の使い分け
通勤時間の読書を続ける時、紙か電子書籍かで分かれます。私は混雑度で使い分けています。
- 混雑度が低い: 紙の本(集中が続きやすい)
- 混雑度が高い: Kindle(片手で持てる、文字サイズを調整できる)
満員電車で紙の本を片手で開けるかは、本のサイズによっても変わります。文庫本なら片手でも開けますが、新書や単行本は両手が要ります。私は文庫本・Kindle の 2 軸で運用しています。
オーディオブックとポッドキャストの効きどころ
夜の復路と疲れた朝、私は耳で聞く媒体に切り替えます。オーディオブック(Audible 等)とポッドキャストの両方を使い分けています。
- オーディオブック: 集中して聞く必要がある時。ビジネス書や教養書を倍速で
- ポッドキャスト: ぼんやり聞ける時。雑談系・ニュース系
イヤホンの音量に気をつけながら、車内のアナウンスは聞き逃さない程度の音量に。耳の健康と移動の安全も込みで運用すると、長く続きます。
読書記録は最小限に
通勤時間の読書を続けるために、記録は最小限にしています。私は読み終わった本の感想を 3 行だけ、紙のノートに書く。書評を書こうとすると重くなって続かないので、3 行と決めて、書けない本はそのままで OK にしています。
総務省の社会生活基本調査でも、読書時間の確保は単身世帯の自由時間の使い方の主要な軸として扱われています。通勤時間を読書に当てるのは、生活時間配分の観点でも合理的な選択です。
自分時間の他の柱と組み合わせる
通勤時間の読書は、平日の自分時間の柱の 1 つです。平日夜の 30 分は別の使い方をするので、両方の柱が回ると、月に何冊か必ず本が読めます。平日夜の使い方は平日夜の 30 分を確保する 一人暮らしの設計、自分時間が消える理由は平日の自由時間が消える理由を分解する、スマホ時間の見直しはスマホに奪われる時間を取り戻すに整理しました。
移動時間も、自分の時間
国土交通省の都市交通データでも、通勤時間は単身世帯の主要な時間消費要素として扱われています。これを「奪われる時間」から「自分の時間」に位置付け直すと、平日の質が変わります。完璧に毎日本を読む必要はありません。読める日だけでも、年単位で見ると本棚は確実に増えていきます。
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